T、飯山シクロ・デイ
シクロクロス・ミーティング飯山大会2日目。
結果、カテゴリー1は、アンカー沢田選手が圧勝。
今日も快晴の朝からスタート。霜がおり、昨晩のナイターで路面がルーズになっている。サンデーレースに合わせ、土曜試走をこなした選手にとっては、まるで異なるコースプロフィールに変わっている。プロ選手はいつもよりも早い時間帯にコースウォークを行い、入念にポイントチェック。そう、飯山のコースは人工的な手を加えず、自然に現れてくる事象を計算して泥区間やルーズタッチ、スリップラインを醸し出すようにしているため、スタート直前までのコンディションの変化を予想できる能力がないとレース中の走り方に影響が出る。
フィジカルやテクニックの差もあるが、こうした情報処理能力が問われる競技がシクロクロスの醍醐味でもある。
このコースは5年前と比べて面積は一緒だが、距離は500m延長している。杭数でも昨年の全日本選手権より50本多く使用し、流れを失わないようコーナーとキャンバーを増設した。土壌に伏流水のある区間をあえて多用して深いマッドも増やした。よって過去もっともラップを要する内容に進化させている。飯山をよく知るライダーも多かったと思うが、よりイヤラシイコースを堪能してもらえたと信じている。
カテゴリー1には来週の全日本選手権に出場するアンカー2名がエントリー。鈴木選手は1日目のナイター(3位)に続いての出場。沢田選手は全日本選手権に照準をおき、2日目に集中。大会メインサポートのブリヂストンアンカー選手2人は、あらゆる条件の整った飯山を攻略することでナショナルチャンプを獲得するために飯山のスタートに立っている。
レースは1周回から沢田選手、鈴木選手、スワコ小坂選手らの先頭パックにメリダの竹内選手と、エリートライダーが鎬を削る。シクロクロスの先頭パックで複数のアンカージャージが躍動した。
その中でもやはり沢田選手はパワーとテクニックが秀でていた。スタート直後に先頭にたち、誰の背中も見ずに自分のラインを高い精度でクリアしていく。CX6がアグレッシブに強く駆け抜けていく様は誰が見ても明らかで、他の選手にプレッシャーを与えるに十分だった。
飯山での最終合宿とあわせてコンプリート。今ある力と自信をしっかりと表現して、誰よりも速く両手を挙げてフィニッシュした。
前半は大きく遅れていたメリダ竹内選手が息を吹き返して追走し2位、スワコ小坂選手は土曜ナイターでの激走の疲れを負いながら粘って3位に。アンカー鈴木選手は表彰台こそ逃したが、自分にできるレースをこなしてフィニッシュ。
表彰式。
ここまで飯山大会を支援してくれたスポンサー各社の賞品が授与されていく。フルマークス、ショッツ、SOTO、IRCタイヤ、ブリヂストンサイクル。飯山のようなローカルレースに快く協賛してくれた各社に感謝しつつ、表彰式での選手とそれを見守る観客の笑顔が好きだ。そして、祭りの終わりが近づいてきたことに寂しさも覚えながら拍手を送る時間は何とも言えない。終わりたくないような、終わりに安堵するような。。
大会スケジュールは定刻に終了。同時に審判もコースマーシャルもボランティアもすべてのスタッフが総出で撤収作業を手伝ってくれた。杭抜き、テープ回収、路面掃除、テントたたみ・・・。一人じゃ何もできない自分がここにいることを強く感じる。
県外から有給休暇をとって3日間も支援してくれた人がいた。家庭を犠牲にして来てくれたスタッフがいた。もう数週間休みのない人もいる。熱があるのに無理をしてくれた人。友達との約束より優先してくれた人。誰よりも早く会場入りして準備してくれた人。黙って先回りして作業してくれる人。他に何か出来ることがないかを聞いてくる人。
レースをオルガナイズするたびに思う。
人の優しさと愛情でレースが成立すること。
お金で解決しようとした瞬間にTRKWorksのオルガナイズではなくなることを。
アリガトウゴザイマス!!
また飯山でお会いできたら幸せです!
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