O、Salamina EPIC #3 UCI-C1XCO
このギリシャ遠征最後のレースとなるサラミナ・エピック3、XCO(UCI-C1)。
結果、平野選手は中盤の大落車によるダメージを残しながらの32位、沢田選手は最初から攻撃的な走りにトライアウトしての26位となった。
週中から現地の人も新しい暖房機を検討する程の寒い毎日。金曜のエピック2終了後の雨は霙になるのでは思う程。通常は15度前後まで上がるはずの最高気温も8度以下で、島独特の24時間吹く風はちょっとした台風のような強さ。決して楽に走れる気候ではない。一方、2週間を過ごしてきたこのサラミナ島への馴染みは日増しに愛着のようなものに変わり、コースへの熟度も生活の安定度も高いレベルになる。
海外であり、ワールドカップライダーが犇めく中でも、スタートまでのアプローチが安定することで、身体の疲労はピークに達しても、ストレスフリーでレースにチャレンジできる。現地到着から13日間で9つのレース。それも多様なバリエーションレースが用意されるため、これまでの自分の殻を破るのに最適なトライ期間。チームライダーは既にベテランと言える国内外の経験を積んできているが、こいうした超過密なレースに初めて遭遇し、新しい希望と課題を発見したに違いない。
日曜の14:30、晴天の中、4.7㎞×8周回のレースがスタート。このレースに対しては次の指示を出していた。
「このレースは綺麗にまとめる必要は全くない。最後は潰れていい。スタートから3ラップに集中して走ること。4ラップ以降はいつでも降りていい。」
2選手はスタートから集中して欧米選手の先頭パックを追う。イタリア、ベルギー、フランス、アメリカ、カナダの選手らが強烈なアタックを繰り返す。
平野選手はここまで本調子から遠いコンディションであるが、このレースは前半から攻撃的な走りをみせた。スタートの海岸線ではトップ10の背後。そのあと一時的に後退するものの、周囲の速いパックとジョイントし、脚を貯めながら前を追う展開。3周目でアタックを仕掛けるが、ドロップオフで前方の選手の陰になっていた切株に前輪をヒットして激しく転倒。しばらく動けない程の衝撃。立ち上がるとゆっくりと身体を観察しながら走行を続け、フィードで傷んだリアホイールを交換して本格的に戦列復帰。無理のない範囲でペースをコントロールし、32位でフィニッシュ。
沢田選手もスタートから攻撃的な走り。しかしトップ20までの選手はワールドカップのスタートと一緒で超絶に速い。欧米選手の中でどうしても遅れをとる格好。現在のXCOはパックで展開する。2周回までは先頭を含むパック、3周回までは先頭を捉えることができるパックにいないと、レースで上位に入ることはできない。中盤から脚が掛かり始めても、どんなにファストラップを叩き出しても欧米勢に勝負することは難しい。沢田選手はこのスピードという課題にアタックした。前半を突っ込み過ぎても苦しい中盤を耐え忍び、終盤にプッシュを繰り返す展開。先週までのエピックでUCIポイント獲得の選手を上回り、この遠征で最もよい26位でフィニッシュ。
結局このレースはDNSが6名、DNFが9名(エピックリーダーも含む)であり、その過酷さがよく表れている。その中で、チームは全てのレースを完走し、最終で成績を上げていることは、これまでの取り組みと、この先の在り方を明確に示しているといえる。
これでギリシャ・サラミナ島での遠征が終わった。多くの支援により、チームはとても充実したハードな2週間を無事に完了することができた。
課題は明白。希望は増幅した。
TEAM BRIDGESTONE Cyclingは、我々が目指す頂きのため、もっと強くなります。
応援をありがとうございました。
0 件のコメント:
コメントを投稿
登録 コメントの投稿 [Atom]
<< ホーム