O、Salamina EPIC#1 UCI-S1
TEAM BRIDGESTONE Cycling MTBチームの2019シーズンが始まった。
チームがシーズン最初の遠征に選んだのはギリシャ・サラミナ島。2月6日~17日までに、UCI-S1を2レース・8ステージ、XCO-C1を1レース、合計9つのレースを戦う非常にタフな遠征を組んだ。
今回の遠征のチームの目的はUCIポイント獲得ではない。選手がシーズンインするにあたり、この遠征を利用して確実に2019シーズンを日本一にするための標準点にすること。シーズンオフからどの程度の強化がなされてきたか、どのような課題を残しているのか、メンタルも含めて厳しく選手に問う機会。
この時期のサラミナの気温は東京並み。気温差、関東の降水確率とも似ており、2月に選手を順化させながらスタートするには絶好の場所。現地のオーナーと直接コンタクトし、全てが整うアパートを構え、食事も自主管理できるようにした。(壊れた洗濯機も交換してくれた!)
しかも今季からUCIステージは4日間以上、マラソンの距離もしっかりと確保されるようになったため、従来よりはるかに負担の大きいレースとなっている。しかも今回は休日が中1日ずつしか与えられない状態でクラス1の9つのレースをこなすため、ツールとしての戦い方が求められる。(S1の総合覇者には120ポイントが付与され、ナショナル選手権より配点が高い)
更にエントリーはイタリア・フランス・ドイツなどからワールドカップトップ10ライダー、ベルギー・ロシア・USA・スロベニア・ポーランドはナショナルチームを送り込んできており、60名弱のエリート選手の層の厚さを鑑みると、トップ30はWCレベル。
チームはフル体制でこのレースに挑んだ。機材は既に5年間の熟成でトラブルフリーと言えるXR9、XTR、AXON。KABUTO、WAVEONE、明治、日本旅行、新たにNEWERAも加わり、サポート体制は盤石。日本で最も多くのUCIレースを戦ってきたチームとして、これらのスポンサー・サプライヤーの力はとても大きい。あらためてギリシャの地を踏み、各位に2019シーズンインの感謝を申し上げたい。
2月7日12:00、初日のステージXCT15㎞。1分間隔で山岳グラベルに突っ込んでいく1ループのコース。平野選手のゼッケンは16、沢田選手は22。前後のWCライダーに挟まれた格好でスタート。順位は平野選手46位、沢田選手45位。2選手とも時差ぼけはあるにせよ、身体の動きは低調で、掛からない走りとなり、最初のステージが始まった。
2月8日12:00、2日目のステージXCP32㎞。サラミナの中心街からの7㎞パレード走行後、激坂を前にグリーンフラッグ。一気に登坂させるためここで渋滞が起き、60名弱の集団は直ぐに崩壊。数分で先頭パックが大きく抜け出す展開。平野選手は復調を見せて43位、沢田選手は不満を脱しない47位でフニッシュ。
2月9日14:00、3日目のステージXCO4.7㎞×8Lap。前日の入念な機材チェックでバイクをリフレッシュ。平野選手は中間ラップこそ抜群のプッシュを見せたが後半失速して43位でポジションキープ。沢田選手は復調を見せて彼本来の掛かりのある走りが見え始めての38位となった。
2月10日11:00、4日目のステージXCM66㎞。既に数名の選手がDNS。KROSSKチームのSergio選手でさえレースを降りるタフな4日目が始まる。総合リーダーのTimofey選手(RUS)がレースをコントロールし最初の25㎞から4名パックが抜け出る。スピードもXCPと大差なくとても速い。一方、距離のあるマラソンのためにここで一発形勢逆転のチャンスがあるステージ。平野選手も沢田選手もXCOとはまるで異なる環境でプッシュを続けた。平野選手は前半20番台が見える良い位置まで上がっていたがハンガーノック気味で後退し36位。沢田選手は最後まで諦めない粘りのある走りで32位でフィニッシュ。
第1週目、4日間のステージが終わった。総合で平野選手37位、沢田選手34位。沢田選手が選手層の厚い複合レースの中でUCIポイント獲得という成果を残した。彼の良さである持久系の力が発揮されてきた。平野選手は2月上旬とインフルエンザからの復調を考えると身体が良い反応を見せており、パンチ力も見れる。
遠征第1週目は目的に沿った価値のある週間になったと言える。
先ずは1日間の休憩をはさみ、また明日から第2週目のステージが始まる。
今日のサラミナは最高の快晴。
日本から沢山の応援に感謝します!
皆さんの思いを力に変えてTEAM BRIDGESTONE Cyclingはダントツの強さを手に入れてみせます。
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