2018年11月19日月曜日

W、SuperCross Nobeyama UCI-C2/C1CX

11月17日-18日の2日間で行われた野辺山スーパークロスが閉幕。今年は1日目がUCI-C2、2日目がUCI-C1。野辺山らしい会場の雰囲気はそのままだが、今回はこれまでと天気が違った。
快晴続きで路面はファインドライ。気温も大きく下がらないため洗車場のプールも凍結しない。八ヶ岳山頂は無冠雪。泥と低温で選手を苦しめる長野県内の2大レースは飯山に続きここでも土埃が舞うレースとなった。路面はレースが進むごとに削られ、土中から鋭利な石が露出してレース後半に行くほどにパンクリスクが増していった。
結果、沢田選手はDAY1を8位、DAY2を7位でフィニッシュし、2日連続でシングルリザルトでのUCIポイント獲得となった。
DAY1、体調こそ悪くないものの、沢田選手は10月のMTBシーズンから休まずにシクロクロスシーズンに移行している。2列目スタートで、ファーストラップから海外勢の強い引きで展開するハイスピードの高速列車に乗ることは簡単ではない。先頭集団は10名、8名、6名、4名とふるい落とされていく。沢田選手も得意のセクションでキレのある走りをみせて中盤まで粘ったものの、フロントタイヤもパンクさせてラップダウン。後半にかけてはラップの落ちない先頭パックとの差が決定的になり、前後の選手と距離をとりながらの8位フィニッシュとなった。
DAY2、前日と同じコースレイアウト。スタートダッシュでは前に出れず10番手前後でコースイン。しかし前日とは異なるパワフルな走りで5番手前後を位置どる。中盤は3名が抜け出した先頭パックを容認する格好となるが、セカンドパックを積極的に牽引して前を追う展開。終盤はリアタイヤをパンクさせてラップを落としてしまうが、最後まで集中を切らさない粘りのある走りをみせて7位フィニッシュ。
一見すると2日間ともポディウムにのぼり、DAY2では海外勢を抑えて優勝した前田公平選手との差を比較する観客が多かったに違いない。確かに野辺山のハイスピードコースで彼は強かった。でもそれはそれでとてもよいこと。日本人が海外勢に果敢にアタックして勝つことは更にこの競技を盛り上げていくし、このレースが沢田選手の火に油を注ぐことになった。チームと沢田選手は今季全てのシクロクロス活動をナショナルチャンピオンジャージ奪還だけに向けており、国内シリーズ制覇やUCIポイント獲得は目的にない。
一方、両日とも沢田選手の課題は明白だ。これを着実に解決できたとき、沢田選手はシクロクロスはもちろん、MTBでもナショナルチャンピオンジャージを手にすることができるだろう。1分、1時間、1㎜ずつ、1㎝ずつ確実に強くなっていくはずだ。
そして現在、CXバイクはハイエンドのカーボンフレームにディスクブレーキが当たり前の時代。その中で重く硬いアルミニウムフレームのCX6は孤高の存在になっている。沢田選手は2年前の全日本選手権をCX6のカンチブレーキで制し、バイク取材陣が困っていたことを思い出す。
重要なのは、機材強度よりも競技強度が上回るシクロクロスというスポーツで、どれだけ自由に泳ぐことができるかどうか。機材のセッティングが完璧かどうか。ライダーとバイクがシンクロして、コースをフローして行くテクニック。12月9日、全日本選手権で沢田選手を応援して欲しい。彼はCX6と共に最高の走りで観客を魅了するに違いない。
さて、野辺山の会場では多くの人から「一時帰国ですね」「日本語はまだ話せますか」と言われた(笑)。それだけチームのUCI活動が活発化したシーズンだった。ビジネスも然り。11か月間で既に46フライトを超えている。莫大なエネルギーで世界中を巡っていることをあらためて自分に問う。
多くのスポンサー、サプライヤー、ファン、仲間、家族に支えられていることに感謝しながら2018年の大勝負に向かいたい。










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