2018年10月15日月曜日

W、Turkey life

トルコでの生活を記してみたい。
ここ数年間、UCIレースのために遠征する渡航先にトルコがあがる。近年政府がスポーツに力を入れており、自転車も然り。
エントリー費は総じて無料化され、トルコ国内チームには選手だけの遠征は認めず、コーチ、メカニックを帯同しなければチーム活動が出来ない仕組み。そのかわり、参加側だけに負担させず、国が補助金を出しているのか、チームスタッフには大会毎に手当てが支給される。
海外チームの招待も活発。欧州、ロシアから日本人では誰も前を走れない高いレベルの選手が集まる。無論、自主的にUCIポイント獲得のために来る選手が多いが、オルガナイザーから招待されるチームも増えている。我々TEAM BRIDGESTONE cycling もUCIチームとしてトルコでの活動が認められ、今回は現地スポンサーのターキッシュエアラインズにより航空券がフリーとなった。
よって、トルコのUCIレースはここ数年間で飛躍的にレベルが上がった。ポディウムに上がるには、どのワールドカップでも完走するレベル、勝利するにはワールドカップトップ10のレベルが必要だ。
一方、この国での生活は日本で想像するより遥かに快適かも知れない。
物価は安く、食事は外れなく美味しい。日本人が好む野菜も沢山とれ、アイラン(甘くないヨーグルトドリンク)は料理との相性抜群でうまい。人柄はフレンドリーで海外の人間に警戒心があるどころか通じないと分かっていてもトルコ語で何とか交流したがる。
WIFI環境はフランスより良く、幹線道路は日本以上に良かったりする。(道路は急速に発達しているからナビは1年前データでも使えなかったりする・・・)
有料道路は日本のETCに似たシステムが入り、ゲートで料金を払うことはなくなっている。プレートナンバーをカメラが認識し、料金を後請求する仕組み。レンタカーならHGSというゲートを通ればよく、レンタカー会社が後日デポジットから精算する。現地のクルマはHGSの事前登録ステッカーをフロントガラスに貼っているが、レンタカーには貼られていない。そのためゲートを通るたびに黄色ランプとサイレンが鳴り、ちょっと怖くなるが、大丈夫な様子。今のところペナルティーもなく正規料金で精算されている。
お茶(紅茶)は挨拶がわり。小さな店にも柱に専用電話みたいなものがあり、お茶屋さんが直ぐにデリバリーしてくる。トルコではお茶の誘いを断ってはいけない雰囲気だ。レストランで断っても出てくるし。。
総じて日本人は好かれる。クルマもバイクも橋も発電所も家電もJAPAN 神話は凄い。全てが高品質で一生懸命に仕事するのが日本人らしい。盆栽も武道のこともよく知っている。そして、歴史的にもトルコ人を救った友人扱い。だから彼らが日本人の友人をもつことは大きな意味があるという。今回はSakarya自転車協会に招待されて親善交流会も開かれ、1Dayサイクリングも企画された。
治安はどうか。こればかりは訪問者の意識と現場次第だろう。どの国も安全を完全担保することはできない。トルコは危ない国ではない。でも危険に遭遇するリスクはある。というのが正解だろうと思う。日本人でも危機管理能力は個人で異なるが、日本以外の国に来たら、その国の特性を早く取得するしか手がない。
今回、友人と言える人との出会いがとても多かった。それも形ばかりの友人ではない。100㎞の道のりを自転車に乗り、フェリーまで使ってレースの応援に来てくれた。忙しいチーム事情を知って、あえて我々から離れて応援してくれている。スタート前のアップ時やレース中のフィードで声を掛けてくることはない。そっと見守ってくれている。ジャージも交換ではなくトルコを忘れないようにとプレゼントしてくれた。
数百km先の友人からは応援メールが届く。それも日本ではよくある「頑張れ!活躍を祈る」ではない。「何か困ったことがあれば遠慮なく言え。直ぐに近くの友人を通して助ける。」と。友人とはどんな関係なのかを彼らはよく理解している。
トルコは大好きな場所となった。また彼らに会いに行こう。必ず行こうと思う。

本日からギリシャに向けて出発。2018シーズンラストのMTBレース。




























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