2019年6月9日日曜日

O、Molyvos URBAN MTB UCI-C1XCO

ギリシャ・レスボス島での最終レース、Molyvos URBAN MTB UCI-C1XCO。ビーチもトラディショナルロードも観光客で賑わう日曜。チームにとっては金曜に閉幕したステージレースと同様にシーズンの重要な起点となるUCIクラス1クロスカントリーレース。
結果、沢田選手が10位、平野選手が11位となり、共にUCIポイントを獲得。2戦連続でポイントを確実に積み上げることに成功した。
チームにとってこのレースは今季25戦目。とは言え、我々の目指すシーズンレースは始まったばかりだ。フィニッシュしたレースを次へのエネルギーに変換し、モードは次の遠征地に向いている。
6月8日(日)11:00、気温30度の強い日差し。4.25㎞×7Lapのレースがスタートした。
コースは街中の細く粗い石畳と、不均一な高さと奥行きの石階段のヒルクライムとダウンヒル、古城まわりのラフなグラベル、急坂に藁を置いたシケインスラローム。これまで経験してきたどのXCOとも異なるコース内容で、まさしくURBANレース。
チームはスタートダッシュよりも、階段上りでの負荷の高い抜重や登坂トルクによる極度の体力消耗を考え、フィニッシュまでのストーリーを計算した。バイクのトラブルも避けなければならない。試走データに基づいて、可能な限りのセッティングを行った。
ステージング。先のステージレースでのUCIポイントが反映された新たな順番でコール。平野選手・沢田選手共に2列目に並ぶ。号砲一発、エリート集団はあっという間に石畳の路地に消えて行く。2選手はトラブルなくスタートし、集団の真ん中後方からレースを展開。
ギアチェンジの激しい音が住宅街の屋根を超えて僅かに聞こえてくる。見上げればMolyvosの古城。見渡せばエーゲ海。街全体がレースコースとなった。
1周目、トップ5ライダーがセカンドパックと10秒差。その後に数名のパックが断続的に入り、沢田選手は12番手の良い位置にいる。ただ、平野選手が来ない。フィードではホイール・チェーン・ディレーラーを準備。石階段のダウンヒルでリアタイヤをパンクさせてしまったようだ。直ぐに交換するもまだ1周目を終えたばかりの集団スピードはかなり速く、最後尾にも大きく遅れをとってしまう。
2周目、この日優勝することになるニュージーランド選手が単独で飛び出し、2位に30秒以上の先行。その後は4名、3名、2名のパック。沢田選手は落ち着いてレースを展開。フランス選手らの強豪を前後おきながら11番手。一方、平野選手は強烈なプッシュを繰り返した。トップのニュージーランド選手と同ラップ(ファスト)を叩き出し、15番手前後の集団にあっという間に追いついてきた。
3周目、転倒し負傷する選手、高温によりDNFを選択する選手が発生。レースの全体スピードも落ち着いてくる。沢田選手は前後の選手が入れ替わるも大きくペースを崩さない。9番手。平野選手は前周回で追いついた集団の先頭を引く格好で更に前を追う。14番手。
4周目、セカンドパック・サードパックが崩れはじめた。トップの逃げを容認しない意思が見え、トップ5は全開で踏んでいる。そこから30秒前後程の間隔でトップ10までがバラバラと位置している。沢田選手は前に追うべき選手が見えており、ペースはイーブン。10番手。平野選手は単独で前に飛び出し、徐々に順位を上げ、沢田選手が見える位置まで上がり12番手。
5周目、トップを行く選手のラップが落ち着き、それを追う3名の選手のラップが上がる。それによりポディウムを目指す選手が絞られた。沢田選手は完全に単独走行となり、10番手。平野選手は攻め続けた。この日の彼の脚はかなり掛かっており、走りはアグレッシブ。前にいる沢田選手との差をジリジリと詰めてきた。11番手。
6周目、沢田選手と、その前を行くフランス選手との差が20秒強ほど。しかし、その差は中々詰まっていかない。しかも1ミスで致命的な故障やケガをおう可能性が高いコース。集中力が重要になる終盤。沢田選手は若干ラップを落としたものの、粘りのある走りで10番手をキープ。平野選手はホームストレートのアスファルトでエアロポジションをとりながら少しでもラップを上げようとしている。終盤になってもラップを落とさず11番手。ダンシングにもキレがある。
7周目、ファイナルの鐘で観客の声援が更に大きくなった。フィニッシュ付近に観光客も立ち止まり、フィニッシャーを見守る。結局前半から逃げ続けたニュージーランド選手が完勝。トップ9までは先のステージレースでも活躍した選手たち。10番で沢田選手、その直ぐ後方から平野選手が11番でフィニッシュ。
中盤からのジャンプアップは叶わなかったが、ニュージーランド、イタリア、スイス、ポルトガル、フランス、ギリシャなどの強豪がいる中で、日本人の存在を示すことが出来たレースだったと思う。
多くの現地の人、観光客からBRAVO!と声を掛けてもらった。「また来年も来いよ!」「東京オリンピックでの走りを応援している」「日本人に会えて嬉しい」「いい島だろ、日本もいいところらしいけど」。。

とても長くて短い1週間。
遠い日本から、現地のファンから、本当に沢山の応援をいただきました。
チームは無事に計画と目標をこなし、次の遠征地、トルコに向かいます。
各位に感謝します。ありがとうございました。
TEAM BRIDGESTONE Cyclingは更に強くなります。






















0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム