O、Salcano Arnavutkoy UCI-C1XCO
1週間の一時帰国を経て、6月遠征の4大会目(7デイレース目)はトルコ・イスタンブールで行われたSalcano Arnavutkoy UCI-C1レース。
結果、平野選手が本調子に至らなかったものの9位入賞、沢田選手は中盤から苦しんでの12位となった。共に目指したポディウム獲得を果たせなかったが、UCIポイントを積み重ね、全日本選手権前のレースを完了した。
6月30日、この日は日本では全日本選手権ロード、CJ富士見パノラマ大会。チームは全日本選手権、アジア選手権での勝利を鑑みたとき、この海外遠征が唯一の選択であった。
このレースにおけるチームの目的は、単にUCIポイントを獲得するだけではない。ターゲットとなるライバルの走りや強さをリアルなレースで体現し、フルスペックした機材の最終テストを行うことにある。
思惑通り、ライバルは、昨年の世界選手権20番台、30番台のオーストリアの2選手を筆頭に、ウクライナ・カザフスタン・トルコ・イランは各国チャンピオンを要してナショナルチームが参戦。UCIポイント200点以上を所有する選手が12名もおり、アジア選手権で国外最大ライバルになるだろう3名も来ている。もちろん、目標とするリザルトはポディウム獲得。
コースは大きなピクニック公園に特設された4400m。過去2度とも当日の大雨でヘビーマッドとなり、レースキャンセル寸前の厳しい環境であったが、今回は3回目にして初めての晴れ。早朝の激しい雨も、強い日差しがそれをすぐに拭ってくれた。
一方、路面は陶器も作れそうなヘビーマッドをトラクターで荒らしたまま硬化した場所が多用され、バラ科のトゲがシーラントを噴出させ、割れたガラスも散乱している。決して難しいコースではないが、荒れた路面のトラクション、抜きどころの少なさ、パンクのリスクもあるレイアウトだ。
11時30分、4400m×7Lapのレースが30度近い気温の中で始まった。7月の大勝負で使用する機材もこのレースが最終実戦テストとなる。平野選手・沢田選手は共に2列目から順当にスタート。しかし、1分後にエリート女、5分後にジュニア男女がスタートしたため計4カテゴリーがコースイン。抜きどころが限られるレイアウトでは力量の違うカテゴリーの選手がシケインになってしまうことがあるため、終始注意が必要な状況となった。
1周目、決定的な先頭パックはできず、12名程の大集団が縦に伸び縮みしている。沢田選手は一時3位まで上がりながら6番手。平野選手は11番手。
2周目、ファーストラップよりもラップを上げ、このレースでワンツーとなるオーストリアの2選手が集団から抜け出してきた。それをカザフスタン・ウクライナ・トルコ・沢田選手・平野選手・イランらが追いかける展開。
3周目、先頭2選手がランデブーしながら3番手以下を引き離していく。追走する大きな集団はできず、更にタイム差がひらいていく。沢田選手はここでプッシュしたいところだが、いつもより苦しく思うように走れていない。8番手まで順位を下げた。平野選手は本調子からは遠いものの、呼吸は落ち着いていて、冷静に10番手に順位を上げてきた。
4周目、先頭2名の逃げが容認されかのように3番手以下の選手のラップが少しずつ落ちていく中、地元の大声援を受けたトルコチャンピオンが強烈にプッシュし3番手へ。平野選手は9番手まで上がり、前の選手との差を詰めて行く。一方、沢田選手は掛からない。身体の動きも固く11番手に順位を下げていく。しかも他カテゴリーの選手と混走となり、思うように走れない状態も重なる。
5周目、先頭パックのラップはイーブン。かなり速い。各国チーム2選手ずつが至近距離を保ちながら追走を試みたが、その差は少しずつ拡大していく。平野選手と沢田選手もパックで追走したいところだが、沢田選手が後方に下がっており、チームで追うことができない。
6周目、結果としてこのラップで順位が決定的となった。80%カットルールによりエリートの半分以上がコースアウトしたが、他カテゴリーの選手が除外されず、混走が続いた。平野選手はそれらの選手をパスするのに手こずりながらも諦めず前を追ったが、中々捕まえることができない。沢田選手は更に順位を下げて12番手。
7周目、ピクニックに来ていた多くの家族連れがコース脇に集まってきた。近隣の子供たちもMTB(トルコはMTBが主流)に乗りながら声援を送ってくれる中、平野選手は9位、沢田選手は12位でフィニッシュ。
悔しいが、今回もポディウム獲得を果たすことができなかった。厳しいレースになることは想定していたが、まだ課題が残されていることを真摯に受け止めるべき結果であった。反面、その課題が明確だからこそ、日本一、アジア一に向けて更に火が付いた。チームは最大目標のレースに勝つための毎日をこれからも積み重ね、最高のフィニッシュをするまで決して諦めない。1分1秒、1㎝、1㎜を無駄にしない覚悟がある。
日本から、相変わらずの多くの応援をいただき、ありがとうございました。
スポインサー、サプライヤー、ファン、家族の強力な支援に感謝します。
TEAM BRIDGESTONE Cyclingは勝利を目指して更に強くなります。
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