2018年5月15日火曜日

W、Yawatahama UCI-1

八幡浜国際MTBレースUCI-1が豪雨と泥の中で終了。
結果、肋骨の骨折を負いながら走った沢田選手が7位、シューズを破損し大きく順位を落とした平野選手が12位となり、二人でポディウムに上がる目標は達成できなかった。優勝は山本幸平選手。2位にカザフスタン、3位にドイツ選手。
アジア選手権から帰国してわずか4日。我々チームにとって今季初の国内レースとなる愛媛県八幡浜市に向かった。多くの国内選手にとってはCJ初戦や2戦目となる八幡浜ステージだが、TEAM BRIDGESTONE Cyclingにとっては、キプロス、フィリピン、オーストラリア、アメリカ、アジア選手権セブをこなしての8戦目にあたる。チームとしても日本代表としても常に一緒に時間を過ごしてきているため、チームとしては海外だとか国内であるとかの特別な意識はない。選手の体調も毎週のレースモードになっている。
ここ八幡浜は国内唯一のUCI-クラス1であり、ポイントを獲得するに絶好の機会。昨年は平野選手がラストラップまで完全独走しながら転倒し、沢田選手がかわって優勝を果たしたレース。今回はカザフスタンのエースKrill選手やドイツのLysander選手など、海外レースでもよく会う有力選手も来日し、ようやく国際レースと言える顔ぶれになりつつある八幡浜だったが、天気予報では週末だけ高い確率で大雨であると発せられ、会場の多くの関係者には祈りに似たような、雨を睨むような光景が見られた。
前日の試走では、翌日の雨を強く想定し、ハードドライなコースを流れで走るのではなく、立ち止まりながら雨であったらどうなるか、をイメージしていく。タイヤやエア圧、サスペンションセッティング、ノンプロコーチやメーカーのウンチクは多様に存在するが、最も大切なのは、選手ごとに異なる走りの特性と感性に合わせてバイクをセッティングすることだ。特に天候に左右されるタイヤの選択はジャンケンと一緒であり、正解率は平等。選手の経験値と研ぎ澄まされた感性を最優先にすることが最強の武器になる。
1週間前のアジア選手権とほぼ同時刻、14:30、6周回のレースがスタート。数ミリの雨が降り続き、路面はドロドロで霧も立つ暗い空気の中での張り詰めたスタート。大きな落車もなく大集団が会場を抜けてアスファルトでのポジション取り合戦に向かう。
トップ8ライダーとして最前列に並んだ平野選手と沢田選手だったが、痛恨のペダルキャッチミス。二人とも集団に飲まれてしまう(アジア選手権と同じ光景)。しかしシングルトラックに入るまでに二人でジャンプアップし、6-7番手につけて1周回目に入る。あらたに改造された前半のコースレイアウトの影響で、集団は細かい中切れを起こしながら棒状になり、ヘビーマッドも相まって初回周から大きくバラけて進行した。
2周目、先頭2選手が1周目からうまく抜け出し、後続パックでは海外勢と平野・沢田選手が数秒の間隔を置きながら追っていく展開。2選手ともアジア選手権での疲れを感じさせない走りで集中して前を見据えているが、先頭パックとのタイムギャップはイーブン。この時点で沢田選手はの順位は3-4番手前後、平野選手は5-6番手。
3周目、劣化するコースコンディションの影響で選手同士のブレーキングやクリップポイント、ランニングが交差してしまい、先頭を追う以前に3位以下のパックは混沌とした状態に。プッシュしたくても前に行けない状況。
4周目、平野選手は落車の影響でシューズのバックルを破損し大きく後退。1周回を引き足の使えない状態で走り、テクニカルフィードでシューズ交換して再スタート。沢田選手はランニング区間での胸の傷みが増しラップダウン。背後から迫ってきた選手にパスされていく。
5周目、エリートと同時出走となったジュニア選手、エリートのラップの遅い選手がレースをリードする選手の間に入り込みシケインになってしまう格好に。全く速度の異なる選手間に摩擦が起きてしまい、乗れる区間もバイクを降りなければならないストレスが多発。思うように前を追うことができない。
6周目、沢田選手は胸の傷みに耐えながらも諦めない走りが続く。得意な泥を上手く攻略しながら7番手でラストラップへと向かう。平野選手は奪われる体温で走りが固くなり、彼本来のパワフルな走りがスポイルされてしまうがセーフティーにフニッシュへ。
2週連続で雨に振り回されるレースとなった。このレースの結果はチームが求めたものではないが、今後も経験するであろう多雨と泥の中での決戦、選手ごとの課題を明確にすることができている。
チームのチャレンジは続く。明日からはギリシャ遠征。週末はエーゲ海をのぞむ古城で開催されるUCI2連戦。
多くのサポーター、スポンサー、サプライヤー、家族に感謝します。
TEAM BRIDGESTONE Cyclingは勝利を追いかけます。






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