2019年9月22日日曜日

O、Carmel montain XCO UCI C2&C1

トルコ・サカリヤでの激しいUCI C1レースを終え、チームは月曜のわずかな休息をとって真夏日のイスラエルに移動。2日連続で開催されるCarmel MountainXCO  UCI C2&C1に参戦するためだ。
結果、第1日目は平野選手が14位、沢田選手が18位。第2日目は沢田選手が23位、平野選手が28位に入った。いずれもUCIポイントの獲得には至らなかったが、ワールドクラスの中で走る貴重な2日間となり、今後の遠征にとって有意義なレースとなった。ドイツU23ナショナルチャンピオンが2日間とも優勝し、その実力を見せた。
イスラエルは今週から来週にかけて、シーズン最大のレース期間。2週にわたりXCO2レースとエピックが開催されるため、トルコから一緒に移動したライダーに加え、ワールドライダーが集結。フランス、ドイツ、ポルトガル、ロシア、ウクライナ、オーストラリアは、U23もしくはエリートのナショナルチャンピオンが揃ってイスラエル入りした。他にもオランダ、スイス、ラトビア。USAとドイツなどはナショナルチーム参戦。有名なライダーやワークスチーム、女性ではアルカンシェルライダーも来場。素朴でのどかな農地が華やかな舞台になった。
前日には何もなかったスタート・フィニッシュエリアだが、レース当日の早朝にはワールドライダーが会場を埋め、DJもスタンバイ。殆どコーステープが見られないラフなコースだが、世界レベルの走りが見れる特別な空気感に包まれている。
コースレイアウトは至ってシンプル。大きく上って下ってくるそれ。ガレ場もあるファインドライの白い土。シングルトラックも多く、ダウンヒルでもパワーを必要とする。スリッピーなコーナーがあり、スピードコースだが常に集中する必要がある。
レースは木曜の1日目9:00、金曜の2日目10:30スタート。UCIのXCOとしては異例の曜日と早い時間での開催。イスラエルならではのスケジュール。
チームはトルコでの身体ダメージを残しているため、軽い試走に留めて2日間に挑んだ。このレースでのチーム目標は、UCIポイントを射程にする位置で走ること。日本人の誰よりも速いライダーが犇めく中で、どうモガケルか。
スタートコールはチーム2選手とも21番前後。4名しか並列できず、深い溝もある荒れた登り基調の狭い道幅のスタート。5列目以降は大きく不利になるパターンだが、それでも強い選手は強烈なプッシュを見せ、前へ前へと上がっていく。
<第1日目 UCI C-2>
翌日のC-1を確実に狙うため、5名程のトップ選手がスタートしない。
9時定刻の号砲一発、土煙をあげながら7周回のハードなレースが始まった。チームの2選手は大きなミスなくスタートするが、先頭のトップスピードがあまりに速い。1周目が終わる時点で早くも先頭から30秒程の遅れをとってしまう。20~25番手前後。
2周目、先頭はこの日圧勝することになるドイツ選手を中心に7名のパック。やはりこの周回ラップが最速。その10秒後ろに10名程の縦長のセカンドパック。更に20秒後ろのサードパックに平野選手と沢田選手がいる。ジャンプアップすることができない。
3周目、先頭は一旦ラップを落ち着かせ、レース後半へのけん制。すでにセカンドパックも崩壊し始めた。平野選手がようやく掛かってきた。沢田選手らとのパックから抜け出し、17番手単独で前を追う格好。沢田選手はこれに同調できず。
4周目、先頭のドイツ2選手が飛び出し再びラップが上がる。平野選手は登坂スピードを活かして前の選手をパスし15番手。沢田選手も前から落ちてくる選手を拾いながら順位をあげていく。
5周目、先頭が独走状態に。先頭を追う集団も縦にバラバラになっていく。平野選手はラップを安定させてひとつずつ順位を上げ14番手。沢田選手も粘りのある走りで17番手に。
6周目、平野選手は13番手まで上がってきた。UCIポイント圏内が見えてくる位置。沢田選手は後方から上がってきたライダーにパスされ18番手に。
7周目、平野選手は最後までプッシュ。しかし10位の選手を捉えるまでには周回が足りず13位でフィニッシュ。トルコでの予期せぬ不調から回復基調の走りだった。沢田選手は18位でフィニッシュ。中盤での粘りのある走りは彼らしく、翌日のレースが期待された。
<第2日目 UCI C-1>
前日と全く同じコースと周回数。しかしライダー構成は非常に強力に。より強いワールドカッパー、ワークスライダーが加わり、レースレベルが大きく上がった。
10:30、快晴の真夏日の中、50名の精鋭がスタート。ファストラップはやはり前日よりも速く、9分台を叩き出した。チーム2選手は長い列車の30~35番手前後で1周目。
2周目、ワークスライダーが先頭パックを牽引。7名程のパックが形成された。その直ぐ後ろを追うセカンドパックは5名程。ラップが非常に速い。この2周目の高速列車に乗れない選手はポディウムが絶望的になることに等しい。沢田選手は混沌した集団から少しずつ上がり、27番手前後。平野選手は掛からない自分を待っているかのような静かな走りで30番手前後。
3周目、沢田選手は積極的に攻めている。順位は中々上げれないが、何度もプッシュする走りが見られた。平野選手は呼吸が落ち着いており、いつでもプッシュできそうな状況だが、腰辺りに違和感があり、強いトルクを掛けることができないでいた。
4周目、この日もドイツU23ナショナルチャンピオンが独走態勢へ。その後ろもドイツチームライダー。ワークスライダーたちもこの速さに対応できず容認。その中、沢田選手は前後の選手を使いながら前を追いかけ、25番手まで順位を上げてきた。一方、平野選手は諦めてはいないが、昨日見せた復調の走りが戻ってこず30番手。
5周目、沢田選手は登坂でのプッシュを何度も繰り返し、前方の集団が見える位置まで上がってきている。平野選手はペースを上げれないが、落ちてくる選手をひとりずつ拾いながら29番手。
6周目、80%カットで多くの選手がレースを降りて行く。レースは前日を上回るスピードで展開。沢田選手は単独になりながら23番手まで順位を上げる。平野選手も諦めてはいない。冷静に補給しながら28番手。
7周目、優勝ライダーと同一ラップでファイナルに入る選手たちに観客から拍手が送られる。沢田選手は最後までプッシュしての23位フィニッシュ。平野選手も走り切って28位でフィニッシュした。
2日連続、それもワールドライダーとのレース。UCIポイントの獲得は出来なかったが、我々チームが向かうべき姿がより明確になった。ライバルの実力を鑑みた場合、この2日間のレースで安定して15番手に絡む走りができるとしたら、それはワールドカップでUCIポイントを獲得し、世界選手権で確実に完走する位置にあるということ。
チームの挑戦は続く。イスラエルから再びトルコへ戻り、次週末はYalova MTB CUP  UCI C-1。
日本から多くの応援をありがとうございます。すべての応援・支援に感謝し、チームは強く戦います。



















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