2017年6月12日月曜日

R、CJ1一里野

梅雨入りの週末、CJ1一里野が終了。
結果、アンカーは沢田選手が2位、平野選手4位となり、二人でポディウムを埋めることは叶わなかった。宮津(PAX)選手が初優勝。
豪雨と強風の土曜から一転、朝から晴天の石川県一里野スキー場。このコースは草刈りしたてのゲレンデ登りが多用される単純なレイアウト。ダウンヒルやロックセクションの技術云々は一切なく、パワークライムと、林中のマッド路面をロスなく走ること、向かい風への対処技術でレースを制御できるかどうかが決まる。
前日の降雨により、土路面や林の中はスリッピーだが、時間と共に路面は乾き変化していく。多用される芝生路面への食い込みと確実なグリップをバランスしたタイヤを選択しなければならない。
アンカ-は午前に行われた他カテゴリーレースの状況を鑑みた上で、選手自身が最も信頼性できる銘柄とサイズをチョイス。駆動系、フレーム、樹脂パーツはグリーンドライブ・シリーズで完全にコーティング。
1周長の60%に相当する長いスタートループ+6周回のタフなレースは夏の日差しと涼しく強い北風の中でスタートした。このコースはスタートから先頭にたち、自分のペースでレースを支配しなければ、終始背中を追いかけるストレスフルな展開になる。
スタート。ループ段階から積極的にプロトンが形成され、アンカー2選手を含む先頭集団が本コース1周回目に入る。
最初に飛び出したのは沢田選手。彼は昨年ここで勝利しているためメンタル面は誰よりもポジティブ。後方に宮津選手(PAX)を従えてレース前半を支配し、平野選手もこれを追う3番手の位置でレースを展開した。
中盤、先の王滝クロスマンテンバイクを制した宮津選手が沢田選手の前にでる。パワークライム合戦が勝負を決めることはお互いに分かっている。この時点で沢田選手と宮津選手は速いラップを維持しながら後続を大きく引き離していく。
このラップに平野選手は遅れ始める。4周回目には恩田選手(メリダ)にかわされ4番手に後退。本来の彼らしいキレはまだ戻ってきていないが、先週飯山で行ったミニキャンプの成果は、無理のないダンシングフォームと後半落ちないラップに現れていた。
一方、4周回から5周回にかかり、沢田選手が徐々に宮津選手から遅れはじめる。恩田選手が背後から迫り、トップ3で最も苦しい展開。しかしここで沢田選手はパワークライムのダンシング距離を伸ばし、集中力を保ったままファイナルラップへ。
宮津選手とは55~60秒のビハインド。1周回でこれをリセットするには困難なタイム差だが沢田選手は諦めていない。追いすがる恩田選手を突き離し、ファストラップを出しながらフィニッシュラインを目指した。平野選手も大きな声援を受けながらアローンで4番手を維持してのフィニシュとなった。
これで今シーズンの国内戦前半を終えた。苦しく厳しい戦いは、7月の全日本選手権での勝利のために必要だったのだと言えるよう、強いアンカーと勝利を皆さんに報告できるよう、1分1秒を惜しみ精一杯前を向いて進みます。
たくさんの応援をありがとうございました。