2017年11月28日火曜日

R、UCI-C2野辺山スーパークロス

野辺山スーパークロスが閉幕。
昨年は天候が荒れる中で最後まで海外勢とトップ争いを展開した沢田選手。今年の野辺山はホワイトジャージで参戦。
この時期としては天気に恵まれた野辺山。金曜日こそ小雪と凍結があったが、土日ともに雪化粧した八ヶ岳が映える青空がのぞめた。コースのマッド区間はいつもの通りながら、タイヤ圧によって硬いラインをつくり、路面抵抗を下げてスピーディーな展開が予想された。バイクもタイヤ選択ミスやトラブルがない限り交換せずに進行する状況で、ランニング区間は皆無。
コースは天気が大崩れしない限り、牧場らしいローテクニカルのシンプル構成でありながら、緩急をつけた走りを求められるレイアウトなので、一旦パックが崩れても、再び復帰するチャンスが残されている。
一方、ライバルと交差する箇所が多いために、メンタルの弱さが露骨に現れる。飯山とは違う意味でタフさが求められるレースだ。しかも有力な海外勢が数名参戦することで、ポディウムマッチは海外レースを仮想させる。アメリカンなお祭りの雰囲気も欧州のそれとは異なり、初レースの人も緊張なく楽しめる空気が提供されている。
今年の野辺山は全日本選手権を2週間後に控えた2日間のUCI-C2レース。今ある力と調子を量るに絶好の機会でもある。言い換えれば、このレースで得た課題を確実にクリアし、最高の自分を信じ切れる選手が日本一をつかむことになる。
このレース、沢田選手のデイ1は6位、デイ2は11位。結果だけを見れば過去最低順位となる。でもそれは必然なことだった。天はどうしても今、この状況を彼にもたらすことが必要だったからだ。新しい自分、過去最強の自分を手にするためにこの野辺山が用意されていた。
再びこの野辺山を訪れることが楽しみになった。
このワクワクな2週間を大いに楽しんで過ごしたい。




2017年11月14日火曜日

R、シクロクロス飯山

2017-2018シクロクロスミーティング(CCM)飯山大会およびJCX飯山大会の2日間がコンプリート。今は、大会をやり遂げた達成感と終わりの寂しさが混在している。
レース結果は、CCMナイターのC1は前田選手(弱虫ペダルサイクリングチーム)、JCXのC1は全日本チャンピオン沢田選手が優勝。過去最も過酷な泥と化した飯山ステージは延べ270名の選手が集い、寒雨のナイターも山に初雪が降りた日曜の朝も、特設会場となった飯山市運動公園ではチョコレートフォンデュの戦いが繰り広げられた。
今大会には、飯山市若者会議がコーヒーとそば・うどん屋を出店し、フルマークスはホットウェアやアンダーの販売、IRCタイヤはサービスに駆けつけてくれた。
たくさんのボランティアと審判団は、厳しい天候の中で大切な週末を飯山大会に尽力してくれた。ノリノリのDJチューンも2日間フルタイム。
SHOTZ、SOTO(新富士バーナー)、フルマークス、IRC、ブリヂストンサイクル、いいやま観光局、は素晴らしいスポンサーシップで大会を支え盛り上げてくれた。
そして、大会1週間前からコースエリアの草刈り。3日前から打ち始めた木杭は700本。引いたコーステープは5000m。コーン100基に金属製三角プレート100枚。洗車用の給水は10,000L。特設の電照4か所。コードリール500m。翌日の道路上に付着した泥の除去。資材の乾燥と片づけ。水道回りの掃除。傷んだ路面の補修。
黒子に徹し、笑顔と相槌だけで人一倍働く協力者が飯山大会の土台を支えてくれている。
大会が終わり、二人きりになった夜、その人は自分にこう言った。
「続けよう。もっと良い大会にしようじゃないか。もっと喜んでもらえる大会にしよう。」
「でも言いたいことがある。お前は率先して働いてはいけない。全てを熟す能力があるからこそ、じっと我慢して椅子に座り、いつでも総指揮者でいなければならないんだ。」
「それが出来たら飯山はもっと素晴らしいものになるはず。」
もう10数年来の付き合いなのだが、そう言いながら初めて握手を求められた。
杭を抜いたコースは幾何学模様のよう。
清々しい飯山の晩秋。
ありがとうございます。























2017年11月5日日曜日

R、スターライトクロス

スターライトクロス2017が終了。
結果、2016全日本チャンピオンジャージの沢田選手の今季初レースは3位ポディウムとなった。優勝は大会冠プレゼンターの弱虫ペダルチーム前田選手。
夜の幕張海浜公園。今回はUCIレースとなり国内トップ選手が集合したハイレベルなレースが展開された。こうした首都圏の公園で沢山のファンの目の前でレースが開催されることはとても大きな意義がある。
沢田選手のバイクCX6は真っ白のフレームに赤ロゴ。ナショナルチャンピオンジャージと相まって闇夜にくっきりと映し出されるため、選手の動きを見張るのに苦労はなかった。しかし2週間前までトルコでのMTBレースに挑み、幕張でバイクをシェイクダウンという忙しいスケジュール。
このレースはシクロクロスに順応しながら今月末のUCI野辺山、そして全日本選手権にピークをもってっくためのステージ。特にバイクはプロトタイプのスルーアクスル・ディスク仕様となり、ホイールもシマノ最新DURA。サプライヤーとなったチャレンジのタイヤも初めてレースで走らせる。
18:30スタート。レースはスポット照明の数も多くはなく、かなり暗い。レーシングスピードでの視界はかなり悪く、これまでの降雨による水分で芝路面は剥がれ、天気は晴れていても泥化していく。
沢田選手はスムースなスタートダッシュを決めるが、視界が悪く、路面コンタクトと異物も曖昧なため、前に他選手を押し出して背後の陣取りを選択。6番手前後でレースを進めていく。一方、小坂光選手と前田選手が先頭をひき、それに織田選手が元気よく追走。集団は1周目から一列棒状になっていった。
前半、沢田選手は後続選手を引き連れるように先頭を追走していくが、ライディングフォームはまだMTBのそれ。明らかにシクロクロスに順応しようと模索している様子が分かる。
中盤、沢田選手は3位で走る織田選手を捉えた。織田選手はバイクをピットで交換しながら沢田選手の動きにストレスを溜めていく。沢田選手は全身がマッド色に変化していく中でもバイクチェンジはしない。冷静に走りながら走りのキレを覚醒させていく。
一方、小坂選手と前田選手による先頭パックは、3位パックの沢田選手と織田選手と40秒差に拡大。しかし、この展開を容認しない沢田選手はCX6をプッシュ。織田選手を徐々に置き去りにしながら先頭を追う。
後半、前田選手が細かいミスをする小坂選手のポイントを突くように差を広げ、独走体制に持ち込んだ。小坂選手は残り2ラップでそれを容認する格好に。沢田選手はプッシュを繰り返し、一時は小坂選手まで30秒を切るところまで迫った。
最終ラップ、前田選手がフィニッシュ。それに小坂選手が続く。沢田選手はピット未使用でこのナイトレースを終了した。
次は今週末のJCX飯山大会。沢田選手はいよいよ本格的にシクロクロスシーズンに突入。ホワイトカラーが晩秋の飯山を躍動するに違いない。