2017年2月28日火曜日

R、テストライド

いよいよ2017シーズンが本格稼働する季節。
今日は2月最後の日。春の様相が強くなってきて、朝陽も夕焼けも冬のそれとは違う暖かさを感じる。
シクロクロス東京から2週間。できるだけ自転車から離れ、ビジネスに集中し、この先の激しいシーズンに不足しがちなバッファーをつくることに専念してきた。
そして、3月を目の前に2017バイクのテストライドに入った。マイナス5度の早朝、誰もいないバックカントリーを淡々と走り、テストバイクに搭載したNewパーツのポテンシャルをチェック。
既に4年目の熟成に入ったXR9。カラーリングは昨年から踏襲するチームレーシングカラー。日本(世界)で最もXR9を知る自分にとって、マシンでありながらも友情のような感覚を覚える。
やっぱり、口の中に鉄(血)の味がしてきた。







2017年2月12日日曜日

R、シクロクロス東京

シクロクロス東京2017。
2016-2017クロスシーズンラストレース、トキは8位でフィニッシュ。同時にJCX年間シリーズチャンピオンを獲得。
ショーレースとは言え、世界選手権エリート4位のスターが来日し、主催者発表2万人の中で行われるファンな時間。学生時代から馴染みのある台場は朝から日本晴れ。
本来なら世界選手権でファイナルとしたいところだったが、トキはジャパンナショナルチャンピオンとして招待状を受ける立場。台場がシーズンラストレースとなる。
今日はとにかく盛り上がる観衆の間を元気に走り抜け、トキの存在を表現しようと話した。自身が楽しめればただそれでいいと。体調が芳しくないのは充分に承知。
案の定、トキはパワーが上がらない我慢の走りを強いられたが、最終ラップまでスマートにまとめようとする走りに頼もしさを見る事ができた。砂場で抜重しながらトルク出力を微妙にコントロールする走りに口角もあがる。
既にまる1年間のレースシーンを走り続けている。だから今日が12か月の長いシーズンの締めくくり。久しぶりにピットをスタッフに任せ、コースを行ったり来たり。。タイム差や順位、走りの状態を端的に伝えようとするが、カウベルと声援で大部分がかき消されていく。同時にこんなファンなレースが日本でもっと開催されればいいなあと感じる。
観覧するには絶好のロケーション。コースプロファイルは浜辺の砂が全て。シクロクロスは開催地ならではの環境を大いにコンパクトに楽しむことができるのが魅力のひとつ。東京オリンピックに向かってこの場所での開催は終わりとの声を聞くが、また来年も!というMCを信じて2018年を楽しみに。
ダイバシティの夕焼けはスカイラインがくっきりと、凛としていた。
これで自分も2016-2017シーズン終了。
オツカレサマデシタ!(でも実質的にシーズン既スタート!)






2017年2月11日土曜日

R、プレゼンテーション

先週から今週にかけて、国内をトラベルしながらチームとビジネスのプレゼンテーションの日々。
気付いたら2月中旬がスタートしていた。
年間、大小合わせれば100回近いプレゼンテーションをしているけど、やっぱり慣れはいけない。
聴く人の立場になってシュミレートしないと。。自分は沢山話しているが、相手は初めての耳。話し手が常に進化することが大切だと。
2017シーズン、アンカーは過去最大規模のチームプレゼンテーションを行った。しかもブリヂストン社あげて重役員も参列頂き、上田藍選手やパラ選手などサポートする全選手スタッフを雛壇にあげて2020に向かう決意表明。
自分に与えられる挨拶の時間がくる。スポットライトがあたり、あまり聴衆は見えない。普段、ビジネスでは顔をしっかり見ながら話す機会が多いため、逆に予想外の緊張がわいた。しかも今回ばかりは事前に頭の中に挨拶文が君臨してこない。お礼、実績総括、課題と対策、目標と決意。どうする?
司会から紹介がありマイクの前に。
白紙の頭なのに不思議と言葉が出てきた。自分が考えてしゃべっているのではなく、勝手に口から言葉が出ている。それをもう一人の自分が、そうだよな!と確認している不思議な感覚だった。
決意は変わらない。いつも、どんな状況でも目標はぶれない。
自分のコアが本物かどうかだ。
2017、アンカーはナショナルチャンピオン、アジアチャンピオンを獲得し、2020への狼煙を上げる。
明日は東京シクロクロス。トキと2016-2017シーズンラストレース。





2017年2月4日土曜日

R、チャンピオン

2017年も既に2月。あと11か月もあると見るか、あと11か月しかないと考えるか。
今2017年シーズン、自分の手元から3つのナショナルチャンピオンを創出しなければならないと誓っていた。
そのひとつが今日叶った。
まわりの同級生よりも数年間も遅く始めたクロスカントリースキー。でも毎日毎日大好きな雪に戯れ、全身びちょ濡れになり、鼻水を垂らしながら、真っ暗になるまで黙々とスキーを滑らせていたあの姿が、今日のフィニッシュに重なる。
吹雪の中でも、風邪熱がある日もただ「楽しい」と彼は言い、雪が消えていくと寂しくて遣る瀬ない表情だった。彼の生活に欠損があるとしたら、それは全てスキーのせいだろう。
クロスカントリースキーは超絶な機材スポーツ。しかし機材は他人からのもらい物や中古品で賄い、決して贅沢な体制ではなかった。友達が毎年素晴らしい最新機材を更新してもらう姿にきっと羨ましい気持ちはあったろう。でも彼は一言も欲しいと言わなかった。必要なのは、とにかく少しでも長くスキーに乗れる環境、できるだけ速く進む技術だった。
何度も何度もビデオを見直し、ワックスの仕上げにこだわってきた。
いつしか大人の世界が彼に機材のアドバイスをするようになる。この方がいい、これでないと勝てないぞ・・・と。。でも彼にとってそれは大きな問題ではなかった。重要なのは自分に最適な状態で走れるものか否かであること。
毎日状態の異なる雪質、伸びる伸長、増える体重、多い情報。。。その中でベストな走りをするにはどうしたらいいかを、まるでパズルのピースを合わせるように楽しんできた。
今日のスタート前、こうアドバイスした。
「思い通りに行ってこい。今日、この場所にいる中で一番強い。だから何が起きても慌てるな。自分を失わないだけで充分。」
スタート。誰もが全国制覇を望み、猛烈な勢いでスタートダッシュする中、ひとりリラックスした大きなストライドでホームストレートを駆けていく。
「勝った」そう確信した。
小さな頃からちっとも変わらない、楽しそうな滑走だった。全身でそれを表現していた。
フィニッシュでの歓喜。初めて褒めた。
そのポディウムからの景色はこれからの人生の糧。多くの方へ感謝を。
おめでとう。